2009年11月13日金曜日

講座「三島を学ぶ」第1回開催しました!


久しぶりの更新となります。もう先週の土曜日になりますが、講座「三島を学ぶ」第1回「荒屋敷遺跡発掘秘話」を開催いたしました!お客様が何人いらっしゃるか不安だったのですが、20人近い方が足をお運びくださりまして、盛況となりました。

司会が初めてで緊張気味のスタッフ・カワイの拙い進行も何のその、講師である小柴吉男さん、小松順太郎さんが熱心に語る講演に皆様耳をかたむけておられました。特に小柴吉男さんはほとんど席に座らず、プロジェクターに映し出された当時の発掘風景や、当日展示していた出土物のレプリカや写真パネルを行ったり来たりして解説する熱のいれよう。予定していた2時間はホントにあっという間でした。

内容も当時の臨場感が伝わってくるような、まさに手に汗にぎるお話ばかり。出土した漆塗りの土器がみるみるうちに色褪せていくお話や、緑の葉っぱが大量に出土し空気に触れるなり色がくすみ朽ちていくお話、退化してしまったのか眼のないドジョウが棲んでいた話などは報告書を読むだけでは知りえないもの。まさに「秘話」といった感じです。また発掘作業員として荒屋敷遺跡にたずさわった町の方も数人おいでくださり講演中に当時のことをお話いただくなど、大変貴重なものとなりました。

講演後は展示した写真パネルや出土物のレプリカを皆様興味深そうに見ていらっしゃいました。わからないことがあれば、小柴さんや小松さんに聞けるのですから、なかなか贅沢な機会だったかもしれません。


この講演でスタッフである私も荒屋敷遺跡から出土したものが日本・東北の歴史を変えうるほど貴重なものであったことがよくわかりました。このような遺跡が三島町にあることを大変嬉しく思うとともに、ではどうやって活かしていくのか、継承していくのかという課題もあります。

出土した遺物は三島町で良好な保存状態のまま、皆様の眼に触れられるようにするのがいいのではないかと思うのですが、そういった環境を整えることはなかなか難しく、現在いくつかは県立博物館に寄託していています。また、小松順太郎さんがおっしゃっていたのですが今の子どもたちが考古学にあまり興味を持たないのは畑などで土器のカケラやヤジリといった遺物を拾う機会がないからではないかとのこと。小柴さんも小松さんも子どもの頃から何かとそういった遺物に触れていたからこそ、この世界に興味を持ったらしいのです。実際、私も子どもの頃にそんな体験をしていたら、考古学にのめりこんでいたかもしれません・・・・・・


とにもかくにも、お忙しい中、ご来場のお客様、そして講演いただいた小柴さん、小松さんにはあらためて感謝を申し上げたいと思います。


さて、次回の講座「三島を学ぶ」第2回は「会津の山ノ内一族―三島町の中世―」(仮題)となりました。講師は第1回と同じく小柴吉男さんにお願いしています。日程は12月13日(日)14:00~16:00の予定。詳しく決まり次第、このブログでもお知らせしたいと思います。

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