2010年4月27日火曜日

聞き書き・自分史講座開催しました!



 針仕事展の期間中でしたが、聞き書き・自分史講座を先週の土曜日(24日14:00~)に開催し、町内の方だけでなく、若松や柳津の方にもご参加いただきました。

 講師は奥会津書房代表の遠藤由美子さん。

 講座の内容は聞き書きや自分史のノウハウをはじめ、その価値についてのお話でした。

 お話を聞いた印象をスタッフの私がまとめさせていただくなら、100年後、今、現在のそして思い出せる範囲の過去の出来事を残しておきたい、それは貴重な 地域の記憶であると同時に、ある家の、ある人が語り継いでいく歴史ともなる。
 そしてはそれは希薄になりつつある家族の関係を新たに結びつける可能性にもなり得るといったところでしょうか。

 昨年、今年と「じいちゃん ありがとう」という冊子が奥会津書房から販売されました。これは会津の小中高生が祖父母やムラのおじいちゃん、おばあちゃんに一枚の写真を手がかりに当時のことをお話いただき、それを聞いて書きとめるといったものです。
 今回はこれをテキストに使ったのですが、遠藤さんによれば、子どもたちは今まで聞き流していたかもしれない、もしくは写真があることで、今まで聞いたこともなかったようなお話を真剣に聞いてまとめ、感想も書いている。この子どもたちの「聞き書き」は、自分自身が今ここに生きているということは、ムラの、祖父母のそのまた先祖の営みがあってこそということに気づく機会にもなりうるとのことです。
 私自身も10年くらい前に祖父に聞き書きしたことがきっかけで初めて知ったことも多く、祖父が、そして祖父が生きてきたムラが、これまで以上に好ましく思えた経験があります。

 遠藤さんがいうには、「聞き書き」で大切なのは話者への敬意なのだそうです。それを常に心に持ち聞き書きで、貴重な人々の半生を書きとめ語り継いでいく機会にして欲しいとのこと。
 「自分史」も自らの半生をまとめて、どこかに公開することを考えるのではなく、ただ自分の子孫のためにだっていいし、原稿用紙1枚でもいいので、残しておけば後世に何かしらの想いが伝わる、だから時間があれば挑戦して欲しいとのことでした。

 現在、奥会津書房では会津地域の人々の生業(農業、炭焼き、養蚕、狩猟、冬の藁細工・針仕事、出稼ぎなどの他さまざまななりわい)についての体験談、聞き書きしたものの原稿を募集中とのこと(『会津学』6号に掲載予定)。締め切りは2010年5月31日、400字詰め原稿用紙2枚から20枚程度だそうです。詳しくは奥会津書房にお問い合わせください(TEL 0241-52-3581 E-Mail oab@topaz.ocn.ne.jp)。


 来月の5月22日には「聞き書き」したもの、自分で書いた「自分史」を自ら本にする和綴じの方法を中心に遠藤由美子さんに講演いただく予定です。興味がありましたら、ぜひ、いまここカフェにお越しください。

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